レイの歴史からエチケットまで紹介!

フラダンスを踊るときに必ずダンサーが首からかけているレイ。
また、空港などのお出迎えでもよく目にしますよね。これはただの花飾りではなく、ハワイの人はこのレイをとても大事にしています。この記事ではレイには一体どんな意味が込められているのか、その歴史に触れながらお話しします。

これまでレイをただのおしゃれだと思って身につけていた人には絶対に読んでもらいたい記事になっています。

1.レイの始まり

古来ハワイでは花に限らず、植物の実やゾウの牙、動物の骨など自然のものを使ってレイを作っていました。
レイを神の分身だと信じ、お守りや魔除けとして人々は身につけていたそうです。現代では、お守りというよりかは愛情表現の一部として使われています。ちなみにレイはハワイ語なのですが、「花輪、恋人、妻、夫、愛する子供」という幅広い意味を持ちます。

2.レイとフラダンスの関係

レイとフラダンスには深い関係があります。
神話になりますが、最初にフラダンスを踊ったとされている女神ヒイアカが、火山の女神である姉のペレに花で作ったレイを贈ったと言われています。そこからフラダンスにはレイは欠かせないものになったそうです。

3.レイの衰退と復活

フラダンスの歴史と合わせて学ぶと分かりやすいのですが、アメリカ本土から来島したキリスト教の宣教師らによってフラダンスが禁止されたことがきっかけで、フラダンスとセットとして広まっていたレイも姿を消しました。

また、レイを作るときに使われていた花々も西洋から連れてこられた害虫に食い荒らされる事態が起きました。一旦姿を消したレイですが、フラダンスが再び踊られるようになった頃にレイも少しずつ復活してきました。

4.レイの種類

レイと言えば花で作られたものをイメージするかもしれませんが、貝殻や草だけで作られることもあります。

また、花を使って作るときも特に決まった種類というものはなく、好きなものを選んで大丈夫です。
ただ、そのシーンごとでよく使われる花の種類というのはあり、例えば結婚式ではピカケというジャスミンの一種の花のつぼみがよく使われます。

ただ大事なことは何の種類の花を使うかではなく、どんな花が贈る相手に似合いそうなのか、を考えながら選ぶことです。

5.レイを贈る目的

レイはアロハスピリットを形にしたものです。
アロハの意味は一言では言い表せられないのですが、”愛・思いやり・喜び”などです。

相手に愛を伝える”I love you”や歓迎の気持ちを込めた”ようこそ”などもアロハという言葉で表すことできます。とても便利な言葉なので、ハワイのあちこちで聞くのも納得ですね。このアロハスピリットを形にしたレイを相手に贈るということは、相手に親しみを込めて挨拶しているということで、目に見えない友情や愛情を表しているのです。

6.レイを受け取るときのマナー

レイを受け取るときに、注意してもらい点が2つあります。
一つ目は受け取ったときにその人の前で外さないことと、二つ目はそのレイを他の人にあげないことです。
では、受け取ったレイはその後どうしたらいいのでしょうか?

現地の人たちは、お墓参りに行ったときに墓石に供えたり、または海に流したりします。生花でなければ、もちろん記念として家に保管する人も多くいます。花のレイを保管しておきたいときにお勧めなのが、ドライフラワーにすることです。ドライフラワーにするのは簡単なので、ぜひ挑戦してみてください。

7.レイの豆知識

レイは贈られた日にだけつけるもので、その後数日に渡って身につけるものではありません。また、レイの受け取りを拒否することはマナー的には絶対に許されることではないので気をつけましょう。

妊娠している女性に対しては、輪っかになっていない1本のレイを贈ります。これは一般的な輪っかのレイだと、赤ちゃんのヘソの緒に巻きついてしまうという言い伝えがあるためです。

8.レイ・デー

ハワイでは毎年5月1日はレイ・デーとしてお祭りが行われています。
ハワイの重要な歴史の一つであるレイ文化をみんなで祝います。
この5月1日は、ハワイに住む多くの人が首からレイを下げているので、街全体がさらに明るい雰囲気に包まれます。メインイベントとして、様々な素材で作られたレイをカテゴリー別に分け、その順位を競います。

毎年200以上ものレイが世界各国から寄せられて、年々大規模なものになっています。このレイのコンテスト以外にも、ライブ演奏やフラダンスショーなどもあり、家族で1日楽しめます。

9.まとめ

レイは本来おしゃれのためではなく、もっと深い意味があるということを分かっていただけたでしょうか。

これからレイを身につける機会があれば、その意味を思い出しながら大切に扱いましょう。

「Halau Hula Coco ハーラウ フラ ココ スタジオ」は東京の銀座にスタジオを構えるフランダンス教室です。本場のハワイでフラダンスを学んだ講師たちが教えるので、レッスンの質には自信があります。子供から大人まで和気あいあいとした雰囲気で本場のフラダンスを学べます。体験レッスンも行っているので、興味がある方はお気軽にお問い合わせください。