知れば知るほど奥が深いフラダンスの歴史

ハワイといえばフラダンスをイメージする人が多いのではないでしょうか。

伝統的で神秘的な踊りであるフラダンスは、世界で最も美しい踊りであるとも言われています。ハワイアンの重要な心の表現手段であったフラダンスの歴史について知っている人は、一体どれほどいるでしょうか?この記事では、どのようにしてフラダンスは生まれ、ここまで愛されるダンスになったのかをお話しします。フラダンスの歴史に興味がある方はぜひ最後まで読んでください。

1.フラとは?

私たちはハワイで踊られるあの伝統的なダンスを”フラダンス”と呼びますが、フラはハワイ語でダンスという意味。
つまり、フラダンスと呼んでしまうと”ダンスダンス”という少しおかしい意味になってしまいます。日本では”フラダンス”として根付いてしまっていますが、現地ハワイではフラと呼ばれていることを覚えておいてください。

2.フラダンスの起源

フラダンスの起源は、人の声と滑らかな体の動きで表現する伝統的な芸術です。

火山の神(火の神)ペレの怒りを沈めるために、ペレの妹であるヒイアカが始めた踊りだという神話があります。一方で、フラダンスの女神と信仰されているラカの存在もありますが、彼女は現代に近い時代になってから登場してきたと言われているので、結局のところ誰のための踊りだったのか?というのはハッキリとしていません。古来ハワイではまだ文字がなかったので、これらは人から人へ言葉で伝えられた神話なので、どこまでか本当でどこまでが嘘なのかは誰にもわからないというのが実際のところ。何を信じるのかはあなた次第です。ですが、フラダンスは儀式以上の意味を持っていて、古来のハワイアン文化を後の世代に受け継ぐための行為であったことは事実です。

3.フラダンスの歴史

古来ハワイから長く踊り続けられていたフラダンスでしたが、19世紀に来島したアメリカのキリスト教宣教師らによって一時フラダンスが禁止されることになりました。宣教師らは元々ハワイに住んでいた人々をキリスト教に改宗させようと動き、低俗に見えるこのフラダンスの儀式を禁止し、公共の場で踊ることは許しませんでした。

その後、カメハメハ大王3世が1830年代に宗教の自由を訴え、フラダンスを公共の場でまた踊れるようにと力を尽くしましたが、その努力も虚しくまだまだ厳しい状態が続いたとされています。それからしばらく時が経ち、デイビッド・カラカウアが大王に就任してからは、なんとしてでもフラダンスの歴史を後世に受け継ごうと努力しました。それまでは儀式的な行為とされていたフラダンスを、パフォーマンスという位置付けに導き、西洋の文化を取り入れたり、きらびやかなドレスを着たりするようになりました。それからは、徐々にお祭りの場で踊られるようになり、多少形は違えど再びフラダンスがハワイの地で愛されるようになりました。

4.フラダンスの現在の位置付け

徐々にハワイという島が観光地として世界に知られるようになり、多くの人が足を運ぶようになりました。それと同時にアメリカのハリウッドが間違った観点からフラダンスを描き、新常識が世界に広まることになりました。
20世紀中頃からだんだんとフラダンスが商業化されていくという、フラダンスの歴史を知っている人にとっては好ましくない状況になりました。また、古来ハワイで儀式として踊られていたフラダンスは、その曲をサメの皮でできたドラムや、ヒョウタンを使ってメロディを奏でていたと言われています。

ですが、使われる楽器も時代に合わせて変化していき、ギターやウクレレで演奏されるようになりました。

ところが、1970年代に入ると本来フラダンスは古来ハワイの人々の重要な意味を持つ儀式だということが再確立されていくようになりました。それに伴い、現代のフラダンスは2種類のスタイルに分かれました。一つは、キリスト教宣教師によって一時禁止されていた間に発展した現代フラ「アウアナ」スタイル。もう一つは、古典フラと言われる「カヒコ」です。人に魅せることを目的としたアウアナは、パフォーマンス性を重視した華麗な動きで人々を魅了します。一方カヒコは、娯楽のためではなく神や自然に捧げる踊り。”神や自然は偉大である”ということをメインテーマにしているので、華麗さというよりも、力強さや神聖さを感じることのできる踊りです。この2つのフラダンスを見比べると、伝えたいメッセージが大きく違うことに、初心者でも気づくことができると思います。

5.まとめ

フラダンスの歴史は本当に奥が深く、知れば知るほど興味深いですね。
「Halau Hula Coco ハーラウ フラ ココ スタジオ」は東京の銀座にあるフラダンス教室。継続して続けていただくために、都内では格安の料金設定と「レッスンは月に2回」と無理のないスケジュール制と決めています。

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